設立1期目に利益が出たときは、すぐに役員報酬や配当で外へ出すのではなく、納税、借入返済、翌期の運転資金を踏まえて利益処分を考える必要があります。法人の利益処分は、会計上の利益、税務上の所得、会社法上の配当可能性が一致しないことがあります。この記事では、設立1期目の利益をどう管理するかを整理します。

税金を先に見積もる

利益が出た場合は、まず法人税・地方税・消費税などの納税資金を確保します。

会計上の利益だけでなく、税務調整後の所得、消費税の納付額、法人住民税均等割を確認します。決算後に資金が不足しないよう、月次試算表の段階から税理士に概算税額を出してもらいます。

役員報酬と配当を分ける

役員報酬と配当は、会社からお金を出す点では似ていますが、法務・税務上の性質が異なります。

役員報酬は定期同額給与などの法人税上のルールが関係し、配当は会社法上の分配可能額や株主総会決議が関係します。利益が出たから期末にまとめて役員へ出す、という処理は避け、事前に専門家へ確認します。

内部留保を残す

設立1期目の会社は、翌期の売上が安定するまで内部留保を厚めに残す判断も重要です。

広告費、採用費、仕入、家賃、外注費、社会保険料、借入返済を数か月分見込みます。売掛金の回収が遅れる業種では、利益が出ていても現金が足りないことがあります。

借入返済と投資を比較する

利益が出た後の資金は、借入返済、設備投資、採用、広告、配当のどこに使うかを比較します。

金融機関との約定返済を守りつつ、繰上返済するか、成長投資に回すかを検討します。税理士だけでなく、必要に応じて金融機関にも翌期計画を共有します。

設立後チェック

設立1期目の利益処分は、決算前から資金繰り表で考えます。

確認項目見るポイント
税金法人税、地方税、消費税
支出役員報酬、配当、借入返済
留保運転資金、納税資金、予備費
投資採用、広告、設備、在庫
相談先税理士、金融機関、司法書士