飲食店を法人で始める場合は、会社設立登記だけでなく、食品衛生法上の営業許可や営業届出の確認が必要です。店舗物件を契約して会社を作っても、保健所の確認や施設基準を満たしていなければ営業開始が遅れることがあります。この記事では、2026年5月時点で確認した厚生労働省の営業規制情報を前提に、飲食店の会社設立前に整理したいポイントを説明します。

飲食店営業許可を前提に計画する

飲食店では、会社設立日と営業開始日を同じものとして扱わないことが大切です。

厚生労働省は、食品衛生法上の営業許可・営業届出に関する情報を公開しています。実際の許可窓口は保健所や自治体であり、施設基準、図面、設備、食品衛生責任者、営業内容などを確認することになります。会社設立前に、予定している業態が営業許可なのか営業届出なのか、または別の許可が関係するのかを確認します。

店舗物件は保健所確認とセットで見る

飲食店では、物件契約を急ぐ前に、営業許可を取れる設備かどうかを確認します。

厨房、手洗い、シンク、給排水、客席、トイレ、換気、区画、保管設備など、見るべき点は業態と自治体の扱いで変わります。居抜き物件でも、前の店と同じ営業ができるとは限りません。契約前または工事前に、図面や営業内容をもとに保健所へ相談する流れを作ります。

事業目的と業態を合わせる

飲食店の会社設立では、定款の事業目的に実際の業態を反映させます。

飲食店営業、食品の製造・販売、弁当・惣菜販売、菓子製造、酒類提供、ケータリング、EC販売など、行う予定の事業によって確認先が変わります。酒類を販売する場合、店内提供なのか、持ち帰り販売なのか、通信販売なのかで酒類販売業免許の確認が必要になることがあります。

開業スケジュールを逆算する

飲食店は、法人設立、物件契約、内装工事、営業許可、採用、仕入れ、レジ・会計設定を同時に進める必要があります。

会社設立後に法人口座を開設してから仕入れ契約をしたい場合もあれば、店舗契約を先に進めなければならない場合もあります。営業許可の申請や検査の時期、工事完了日、プレオープン日、求人開始日を並べて、無理のないスケジュールを組みます。

専門家に相談する場面

飲食店の会社設立では、登記、許可、税務、労務の相談先が分かれます。

会社設立登記は司法書士、飲食店営業許可や関連許認可は行政書士、税務・会計は税理士、従業員を雇う場合の労務は社会保険労務士に確認します。深夜営業、酒類販売、食品製造、テイクアウト、デリバリーなどが絡む場合は、通常の飲食店営業だけで足りるかを所管窓口で確認します。

設立前チェック

飲食店は、物件と許可の確認を会社設立前から進めると手戻りを減らせます。

確認項目見るポイント
業態店内飲食、弁当、惣菜、菓子、酒類
物件保健所確認、施設基準、工事内容
目的飲食店営業、食品販売、製造販売
時期会社設立、工事、申請、検査、開業
相談先保健所、行政書士、司法書士、税理士