弥生のかんたん会社設立は、会社情報を入力して株式会社・合同会社の設立書類を作るサービスです。書類作成を支援するサービスなので、会社の基本事項の決定や申請まで、すべてを任せられるわけではありません。この記事では、2026年9月18日に確認した公式情報をもとに、利用前に知っておきたい対応範囲と自分で行う作業を整理します。

できることと自分で行うこと

サービスを選ぶときは、「書類を作れるか」と「手続きを代行してもらえるか」を分けて確認します。弥生では、自分で進めるサービスと専門家へ依頼するサービスが別に用意されています。

弥生の公式サービス比較では、通常の「弥生のかんたん会社設立」は利用者が情報を入力し、設立書類を出力する方式とされています。登記書類の提出も利用者自身で行います。以下は両サービスの作業分担を比較するための整理です(2026年9月18日確認)。

作業弥生のかんたん会社設立設立お任せサービス
定款・登記書類の作成利用者が入力し、書類を作成専門家が作成を代行
株式会社の定款認証一部の調整サポートあり状況に応じて代理訪問
登記書類の提出利用者自身で提出状況に応じて電子申請
登記後の手続き一部の書類作成に対応依頼内容に応じて相談

自分で進める時間を取れるなら、書類作成の手間を抑える選択肢になります。会社の設計から相談したい場合や提出を任せたい場合は、お任せサービス等の依頼範囲と見積もりを先に確認すると、途中で作業を抱え込まずに済みます。

電子定款とオンライン申請は別のもの

電子定款を利用しても、登記書類を紙で提出する方法があります。「電子定款を選ぶこと」と「登記をオンラインで申請すること」は同じではありません。

弥生の定款に関するFAQでは、株式会社・合同会社とも電子定款に対応し、合同会社の紙定款の新規受付は2026年7月7日に停止したと案内されています。サービス画面の「紙で申請」は、紙定款を新規作成する意味ではありません(2026年9月18日確認)。

オンライン申請を考えている場合は、入力を始める前に機器を確認しましょう。オンライン申請の準備物には、設立書類への電子署名のためにWindows PC、関係者のマイナンバーカード、ICカードリーダー、対応するPDF編集ソフトや署名用ソフトが挙げられています。Macやスマートフォンだけで一連の作業を完結できるとは案内されていません(2026年9月18日確認)。

たとえば普段Macだけを使っている方は、Windows環境を用意する負担と、専門家による電子定款作成を利用して紙で申請する方法を比較します。機器の購入費や設定時間まで含めて選ぶことが大切です。

対応する会社形態と利用できないケース

株式会社・合同会社であっても、予定している出資や役員構成によっては利用できません。会社形態の名称だけで判断せず、具体的な設計を照らし合わせます。

公式サイトの対応範囲では、現物出資、法人が発起人に含まれる会社、未成年者を発起人・役員に含む会社、種類株式や新株予約権を発行する会社などが非対応として挙げられています。NPO法人や一般社団法人の設立も通常のサービス対象ではありません。これは非対応例の一部で、全条件ではありません(2026年9月18日確認)。

将来の資金調達に向けて株式の設計を考えている場合などは、入力できる項目に計画を合わせるのではなく、司法書士などへ設計と手続きの進め方を相談してください。

途中から使う前に確認したいこと

別の方法で準備を始めている場合は、作成済みの定款や書類をそのまま引き継げるとは限りません。利用開始時点が合うかを先に確認します。

弥生の公式サイトは、他で作った定款を使ってオンライン申請の工程だけ利用するなど、途中からの利用はできないと説明しています(2026年9月18日確認)。まだサービスを選んでいない段階なら、会社の基本事項と申請方法を整理してから、利用する手段を決めると重複作業を避けやすくなります。

費用と会計ソフトは設立後まで含めて比べる

登録・書類作成の無料部分だけでなく、電子定款等の手数料、法定費用、会計ソフトの契約を分けて見ます。無料特典を受けるための契約が、自社の経理の進め方に合うかも判断材料です。

弥生の料金FAQでは、電子定款作成依頼料またはオンライン申請のシステム利用料は5,500円(税込)、弥生会計 Nextの年契約時は同額を弥生が負担すると案内されています(2026年9月18日確認)。実費や契約条件を含めた計算例は、弥生のかんたん会社設立の料金と無料の条件で確認できます。

弥生は設立時に入力した資本金や設立費用のデータを弥生会計 Nextへ連携できると説明しています。すでに相談する税理士や使用予定の会計ソフトが決まっている方は、共有方法や運用を変える必要がないかも確認しましょう。設立時の手数料だけでなく、設立後も無理なく使えるかを基準に選ぶと判断しやすくなります。