自己株式は、会社が自社の株式を取得して保有する状態を指します。小規模会社では、共同創業者の離脱、株式整理、事業承継などで話題になりますが、会社法上の手続、財源、税務、株主管理を慎重に確認する必要があります。この記事では、自己株式を検討する前の基本を整理します。

取得目的を明確にする

自己株式の取得は、目的によって必要な確認が変わります。

退任する創業者から株式を買い取るのか、株主構成を整理するのか、将来の譲渡に備えるのかを確認します。単に「会社で買い取ればよい」と考えると、財源や税務で問題になることがあります。

会社法上の手続を見る

会社が自己株式を取得する場合、株主総会決議や取得条件の定めなど、会社法上の手続が問題になります。

すべての株主から平等に取得機会を与える場面か、特定の株主から取得する場面かで確認事項が変わります。具体的な手続は会社の定款や株主構成で変わるため、弁護士・司法書士に確認します。

財源と税務を確認する

自己株式の取得では、会社に取得財源があるかを確認します。

分配可能額、会計処理、株主側の譲渡所得やみなし配当の可能性など、税務上の論点が出ることがあります。金額を決める前に税理士へ相談し、会社資金への影響を見ます。

株主名簿と契約を更新する

自己株式を取得した後は、株主名簿と契約関係を整理します。

議決権、配当、保有株式数、株主間契約、譲渡制限、将来の消却や譲渡の方針を確認します。共同創業者の離脱時には、退任、競業避止、秘密保持、貸付金精算も合わせて見ます。

検討前チェック

自己株式は、法務・税務・資金繰りを一体で確認します。

確認項目見るポイント
目的離脱、承継、株主整理
手続決議、取得条件、定款
財源分配可能額、資金繰り
税務譲渡所得、みなし配当、評価
管理株主名簿、契約、議決権