食品製造業を法人で始める場合は、会社設立登記とは別に、食品衛生法上の営業許可・営業届出やHACCPに沿った衛生管理を確認する必要があります。厚生労働省は、営業許可申請や営業届出を食品衛生申請等システムで行えること、申請や届出に関する内容は保健所へ問い合わせることを案内しています。この記事では、2026年5月時点の厚生労働省情報を前提に、食品製造業で会社設立する前の確認事項を整理します。

製造する食品と営業区分を確認する

食品製造業では、何をどこで製造するかによって必要な手続きが変わります。

菓子、惣菜、弁当、冷凍食品、漬物、飲料、健康食品、ペットフードなど、製品ごとに営業許可・届出、施設基準、表示、保管、配送の確認が必要です。小さな工房やシェアキッチンを使う場合も、自社の営業区分と責任範囲を保健所で確認します。

HACCPに沿った衛生管理を組み込む

食品製造業では、衛生管理を開業後に後付けしないことが重要です。

厚生労働省は、原則としてすべての食品等事業者がHACCPに沿った衛生管理に取り組む制度を案内しています。衛生管理計画、手順書、記録、見直しの仕組みを、製造工程、原材料管理、温度管理、清掃、従業員教育に落とし込みます。

製造委託と販売者表示を整理する

食品ビジネスでは、自社工場を持つ場合と外部委託する場合で責任範囲が異なります。

OEM、共同製造、シェアキッチン、店舗内製造、EC販売、卸販売では、契約書、表示責任、ロット管理、回収対応、賞味期限設定を確認します。会社名義で販売する場合は、表示上の製造者・販売者・加工者の扱いを専門家や保健所に確認します。

物件と設備を工事前に確認する

食品製造では、物件の用途と設備が営業許可・届出に直結します。

給排水、手洗い、冷蔵冷凍設備、区画、換気、防虫、防鼠、廃棄物、保管場所を確認します。法人設立、賃貸借契約、内装工事、保健所相談、営業許可申請、営業開始の順番を逆算して進めます。

専門家に相談する場面

食品製造業では、保健所確認、登記、表示、契約、税務を分けて相談します。

会社設立登記は司法書士、営業許可・届出は行政書士、税務・会計は税理士、食品表示や回収対応は行政書士・弁護士、雇用は社会保険労務士に相談する場面があります。商品発売日を決める前に、保健所相談と表示確認を済ませます。

設立前チェック

食品製造業では、製品と製造場所を決めてから会社設立の実務に入ると整理しやすくなります。

確認項目見るポイント
製品食品区分、表示、賞味期限
手続き営業許可、営業届出
衛生HACCP、記録、教育
設備給排水、保管、区画、温度管理
相談先保健所、行政書士、司法書士