労働者派遣業を法人で始める場合は、会社設立登記とは別に労働者派遣事業の許可を確認する必要があります。厚生労働省は、労働者派遣事業を行おうとする場合、厚生労働大臣に許可申請を行い、その許可を受けなければならないと案内しています。この記事では、2026年5月時点の厚生労働省情報を前提に、派遣会社を設立する前に整理したいポイントを説明します。

派遣業は許可前提で設計する

労働者派遣業では、会社設立後すぐに派遣契約を始められるとは考えない方が安全です。

派遣元事業主としての許可、事務所、派遣元責任者、資産要件、個人情報管理、教育訓練、労務管理など、確認すべき項目が多くあります。会社名や定款目的を決める段階で、許可申請に必要な体制を逆算します。

事業目的と契約形態を分ける

派遣業では、業務委託、準委任、職業紹介、人材紹介、求人広告と混同しないことが重要です。

実態として労働者派遣に当たる場合、契約名を業務委託にしても許可が不要になるわけではありません。人材ビジネスを行う会社は、派遣、職業紹介、募集情報等提供、業務委託の違いを整理し、必要な許可や届出を確認します。

情報提供と労務管理を整える

厚生労働省は、派遣元事業主による情報提供について、インターネット利用による提供が原則とされる情報がある旨を案内しています。

派遣会社は、営業先を見つけるだけでなく、派遣労働者の保護、契約書、就業条件、教育訓練、苦情処理、個人情報管理を整える必要があります。設立時から労務管理の責任者と運用ルールを決めておきます。

設立スケジュールを逆算する

派遣業では、会社設立、事務所契約、責任者選任、許可申請、審査、営業開始を順番に考えます。

許可前に派遣事業を開始することはできません。求人や営業を先行する場合でも、表示や契約内容が誤解を招かないよう注意し、許可取得予定の段階で何をしてよいかを労働局や専門家に確認します。

専門家に相談する場面

労働者派遣業の会社設立では、司法書士、社会保険労務士、行政書士、税理士の役割を分けて考えます。

会社設立登記は司法書士、派遣許可や労務管理は社会保険労務士または行政書士、税務・会計は税理士に相談する場面があります。許可申請では労務・事務所・資産面の確認が重いため、設立前から専門家に相談する価値が高い領域です。

設立前チェック

派遣業は、許可取得後の運用まで見据えて会社を設計します。

確認項目見るポイント
業務内容派遣、紹介、求人広告、業務委託
許可厚生労働大臣許可、労働局確認
体制派遣元責任者、事務所、教育訓練
労務契約書、就業条件、苦情処理
相談先労働局、社労士、行政書士、司法書士