会社設立後に初めて人を雇う場合は、労働条件通知書を求人や面接の延長で済ませず、法令に沿って準備する必要があります。厚生労働省は、労働契約の締結に際して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならないと案内し、モデル労働条件通知書も公表しています。この記事では、2026年5月時点の厚生労働省情報を前提に、採用前の確認事項を整理します。
明示事項を確認する
労働条件通知書は、従業員に渡す単なる社内書式ではなく、労働条件明示のための重要書類です。
契約期間、就業場所、業務内容、始業・終業時刻、休憩、休日、賃金、退職に関する事項などを整理します。厚生労働省のFAQでは、労働基準法施行規則第5条第1項に規定される事項を明示する必要があると案内されています。
2024年4月改正を反映する
労働条件明示のルールは、2024年4月から追加事項があるため古いひな形をそのまま使わないようにします。
就業場所・業務の変更範囲、有期契約の更新上限、無期転換申込機会など、雇用形態に応じて記載が必要になる事項があります。厚生労働省のモデル労働条件通知書を確認し、自社の採用形態に合わせます。
求人票と矛盾させない
労働条件通知書は、求人票、面接時説明、雇用契約書と整合している必要があります。
固定残業代、試用期間、賞与、昇給、勤務地、在宅勤務、シフト、休日数、交通費の扱いがずれているとトラブルになります。採用前に、求人媒体の表示と通知書の内容を並べて確認します。
社会保険と雇用保険も確認する
労働条件通知書を作る段階で、社会保険や雇用保険の加入要否も見ます。
所定労働時間、雇用期間、賃金、学生かどうかにより保険手続が変わります。給与計算、勤怠管理、労働者名簿、賃金台帳まで含めて、社労士に確認すると採用後の手戻りを減らせます。
設立後チェック
労働条件通知書は、採用決定前に実態と合う形で整えます。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 明示事項 | 賃金、労働時間、場所、業務、退職 |
| 改正対応 | 変更範囲、更新上限、無期転換 |
| 整合 | 求人票、面接説明、雇用契約書 |
| 保険 | 社会保険、雇用保険、労働保険 |
| 相談先 | 労基署、社労士 |
