会社設立の費用は、登録免許税などの実費と、専門家や会社設立サービスに支払う任意の費用に分けて考えると整理しやすくなります。サービス手数料が低く見えても、登記や定款認証に関する実費は別に発生します。この記事では、株式会社の設立を中心に、費用の内訳と比較時に見落としやすい点を説明します。

費用は実費と支援費用に分けて見る

会社設立費用を比べるときは、まず自分で納める費用と、依頼先に支払う費用を分けます。ここを混同すると、安く見えるサービスでも総額の比較がしにくくなります。

実費には、設立登記の登録免許税、株式会社の定款認証に関する費用、紙の定款を使う場合の印紙税などがあります。支援費用には、司法書士、行政書士、税理士、社会保険労務士などへ依頼する報酬や、会社設立サービスの利用料があります。支援費用は任意ですが、書類作成や手続き確認の手間を減らせる場合があります。

株式会社の登録免許税

株式会社を設立するときは、設立登記の申請時に登録免許税が必要です。法務省は、株式会社の設立登記について、資本金の額に1000分の7を乗じた金額とし、その金額が15万円に満たないときは申請1件につき15万円と案内しています。

この登録免許税の説明は、2026年5月時点で法務省情報を確認した内容です。資本金の額によって計算結果は変わるため、実際に申請する前には最新の法務省・法務局情報を確認します。合同会社では最低額の考え方が異なるため、法人類型をまたいで比較するときは同じ前提で並べないようにします。

定款認証と印紙代

株式会社の設立では、作成した定款について公証人の認証を受けるのが通常の流れです。定款を紙で作るか電子定款にするかによって、印紙税の扱いも変わります。

日本公証人連合会は、電子公証や株式会社の定款認証手数料について案内を公開しています。定款認証に関する費用は、資本金の額や定款の形、謄本の取得などによって変わることがあります。電子定款は紙の定款に貼る収入印紙を抑える方法として紹介されることがありますが、電子署名や作成環境、専門家への依頼費用も含めて総額で見ます。

会社設立サービスの手数料

会社設立サービスの料金は、サービス利用料だけで判断しないことが大切です。無料や低額に見えるサービスでも、登録免許税や定款認証に関する費用は別に必要になるのが通常です。

比較するときは、サービス利用料、電子定款への対応、登記申請書類の作成範囲、専門家確認の有無、設立後の会計ソフトや税理士紹介の条件を確認します。割引やキャンペーンは時期によって変わるため、記事内の古い金額ではなく、申込前に公式サイトの最新料金を確認します。

総額比較で見る項目

会社設立の総額は、法人類型、定款の作り方、専門家へ依頼する範囲によって変わります。比較表を見るときは、同じ条件で並んでいるかを確認します。

項目見方
登録免許税株式会社と合同会社で最低額が異なる
定款認証株式会社では公証人の認証が関係する
印紙税紙の定款と電子定款で扱いが変わる
専門家報酬依頼する業務範囲によって変わる
サービス利用料実費込みか別途かを確認する

安さだけで判断しない

費用を抑えることは大切ですが、会社設立では書類の正確性や設立後の手続きも重要です。安さだけで選ぶと、後から相談先が見つからずに困ることがあります。

自分で調べて進められる人は、実費中心で進める選択肢があります。一方で、事業目的に許認可が関係する場合、役員構成が複雑な場合、設立後の税務や社会保険まで相談したい場合は、支援費用を払って確認を受ける意味があります。費用比較では、いくら安いかだけでなく、どの不安を減らせるかまで含めて判断します。