会社設立は、会社の条件を決め、定款と出資の準備をして、登記を申請する順に進めます。株式会社と合同会社では定款認証などに違いがあり、登記後にも期限のある届出が続きます。この記事では、2026年9月18日に確認した公的案内をもとに、一般的な金銭出資による設立の作業と確認先を整理します。
設立前から届出までの全体像
まず、会社の条件を決める作業と、決めた条件を書類にする作業を分けます。株式会社は一般的な発起設立を想定し、現物出資や複雑な機関設計は個別確認が必要です。
| 段階 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 基本事項 | 発起人、株式、役員、商号、本店、目的等を決める | 社員、出資、業務執行、商号、本店、目的等を決める |
| 定款 | 作成して公証人の認証を受ける | 作成する。公証人の認証は不要 |
| 出資の履行 | 払込みと、それを証する資料を準備する | 出資の履行と、それを証する資料を準備する |
| 設立登記 | 会社の構成に合う申請書・添付書類をそろえる | 社員・代表社員等の構成に合う書類をそろえる |
| 設立後 | 税務・社会保険等の届出と経理開始を進める | 税務・社会保険等の届出と経理開始を進める |
会社形態をまだ決めていない場合は、株式会社と合同会社の比較から確認してください。
基本事項と提出方法を先に決める
商号、本店所在地、事業目的、出資者、役員等の構成、資本金、事業年度を整理します。書類の作成に入る前に、紙かオンラインか、本人申請か専門家へ依頼するかも決めておくと準備がつながります。
例えば許認可が必要な事業なら、事業目的や営業所の条件を先に窓口へ確認します。設立後の営業開始日を決める際は、登記だけでなく許認可、銀行口座、取引先登録の準備も日程に含めてください。
費用の準備は会社設立費用の計算例、書類作成の支援範囲は会社設立サービス比較表で確認できます。
定款と出資の準備を進める
定款は会社の基本ルールを定めるものです。会社形態によって認証の有無や出資の証明方法が違うため、自社に合う案内を選びます。
法務省の株式会社の設立手続と合同会社の設立手続を確認してください。株式会社では定款認証が必要ですが、合同会社では不要です。払込先や証明資料も、会社形態・出資者の状況に合うものを確認します。
会社形態や出資者を確定する前に、別の設立例の定款・払込証明を流用しないようにします。海外居住者や法人の出資、現物出資がある場合は、書類を集める前に司法書士へ相談してください。
申請書類をそろえ、本店を管轄する登記所へ申請する
申請書に必要な添付書類は、会社の構成と申請方法で変わります。一般的な書類名のリストだけで提出物が全部そろったと判断しないことが大切です。
法務局の株式会社・合同会社の設立申請案内では、会社形態や現物出資等の条件に応じた申請例を確認できます。定款、出資を証する資料、役員等の就任に関する書類などについて、自社が使う申請例の添付書類欄と照合します。
申請後は、補正の連絡を受けられるようにして、登記の完了を確認します。申請した日と、登記事項証明書を取得できるようになる日を同じものとして、銀行や取引先への提出予定を組まないようにしてください。
設立後の届出は期限と担当者を一覧にする
登記後の届出は、提出先も期限も同じではありません。次の主な届出について、自社の対象・提出期限・担当者・提出済みの記録を管理します。
| 届出 | 主な期限・確認事項 | 確認先 |
|---|---|---|
| 法人設立届出書 | 設立登記の日以後2か月以内 | 納税地の所轄税務署 |
| 第1期からの青色申告承認申請 | 設立後3か月を経過した日と第1期末の、早い方の前日まで | 所轄税務署 |
| 健康保険・厚生年金の新規適用届 | 加入すべき要件を満たした場合、事実発生から5日以内 | 年金事務所・事務センター |
| 自治体への法人設立等の届出 | 自治体ごとの期限と様式を確認 | 都道府県・市区町村 |
| 給与・従業員に関する手続き | 給与支払い・雇用の状況に応じて確認 | 税務署、労働基準監督署、ハローワーク等 |
税務の期限は国税庁「新設法人の届出書類」、社会保険は日本年金機構「新規適用の手続き」で確認しています(2026年9月18日確認)。青色申告は第1期が短いと提出期限も早まります。休日等の期限の扱いや自社の適用関係は、提出先または担当専門家に確認してください。
これはすべての届出を網羅した一覧ではありません。役員報酬、従業員の採用、消費税等の状況を税理士・社会保険労務士へ伝え、必要なものを追加します。
登記後の実務へ引き継ぐ
届出だけでなく、法人番号の確認、口座開設、支払い方法、会計の開始も進めます。設立手続きを依頼した場合でも、どこまで依頼先が対応し、何を自社が行うのかを確認します。
番号の確認は会社設立後の法人番号の調べ方、支払いの準備は設立直後の法人カード、経理体制は会計・税務まで見据えるガイドへ進んでください。依頼先から受け取る書類と自社が提出する届出を一覧にすると、担当の空白を減らせます。
