訪問介護、通所介護、訪問看護などの介護事業を法人で始める場合は、会社設立登記とは別に、介護サービス事業所の指定申請や基準確認が必要になります。厚生労働省は、介護サービス事業所の指定申請等について、指定申請様式等や電子申請の情報を案内しています。この記事では、2026年5月時点の厚生労働省情報を前提に、介護事業で会社設立する前に整理したいポイントを説明します。

サービス種別を先に決める

介護事業では、どのサービスを行うかで指定権者、基準、必要人員が変わります。

訪問介護、通所介護、居宅介護支援、訪問看護、福祉用具、地域密着型サービスなど、名称が似ていても人員・設備・運営基準は異なります。会社設立前にサービス種別を決め、定款目的、事務所、管理者、資格者、設備、開業予定日を逆算します。

指定申請と電子申請を確認する

介護事業は、法人を設立しただけでは介護保険サービスを提供できるわけではありません。

指定申請では、法人登記事項、事業所、管理者、従業者、勤務体制、平面図、運営規程、苦情処理、個人情報管理などを確認するのが通常です。厚生労働省は、介護サービス情報公表システムの機能を活用した指定申請等のウェブ入力・電子申請について案内しているため、所在地の指定権者の運用を確認します。

業務管理体制も設計する

介護サービス事業者は、指定後の法令遵守体制まで考えて会社を作ります。

厚生労働省は、介護サービス事業者には介護保険法に基づき法令遵守等の業務管理体制の整備が義務付けられていると案内しています。届出先は、事業所の所在地や範囲により国、都道府県、指定都市、中核市、市町村に分かれるため、複数地域で展開する計画がある場合は早めに整理します。

人員採用と資金繰りを現実的に見る

介護事業では、指定日までに人員をそろえることと、報酬入金までの資金繰りが重要です。

管理者、サービス提供責任者、看護職員、介護職員、生活相談員など、サービス種別ごとの人員を確認します。利用者獲得、請求、記録、事故対応、感染症対策、ハラスメント対策、研修体制も、開業前から運用に落とし込みます。

専門家に相談する場面

介護事業では、登記、指定申請、労務、税務、契約を分けて相談します。

会社設立登記は司法書士、指定申請は行政書士、税務・会計は税理士、雇用・就業規則・労務管理は社会保険労務士、利用契約や事故対応は弁護士に相談する場面があります。指定権者の事前相談日や締切は自治体で異なるため、会社設立前に確認します。

設立前チェック

介護事業は、指定申請と採用計画を会社設立前から同時に進めます。

確認項目見るポイント
サービス訪問、通所、居宅、看護、福祉用具
指定申請指定権者、様式、電子申請
人員管理者、資格者、勤務体制
運用運営規程、記録、苦情処理、請求
相談先指定権者、行政書士、司法書士、社労士