会社設立後に初めて従業員を雇うときは、求人や面接だけでなく、労働条件通知書、雇用契約、社会保険、労働保険、給与計算の準備が必要です。採用後に慌てると、給与支払や届出に漏れが出やすくなります。この記事では、初めての採用で確認したい実務を整理します。

労働条件を明示する

厚生労働省は、使用者が労働者を採用するときは、賃金、労働時間その他の労働条件を書面などで明示しなければならないと案内しています。採用前に条件を整理します。

労働条件通知書には、契約期間、就業場所、業務内容、始業・終業時刻、休日、賃金、退職に関する事項などが関係します。厚生労働省はモデル労働条件通知書も公開しているため、最新様式を確認します。

雇用契約を整える

労働条件通知書とあわせて、雇用契約書を作ることがあります。会社と従業員の認識をそろえるために、条件を明確にします。

正社員、契約社員、パート、アルバイトなど雇用形態によって確認事項が変わります。有期契約の場合は契約期間や更新条件、試用期間を設ける場合は期間と扱いを確認します。ひな形を使う場合も、自社の勤務実態に合うか確認します。

社会保険を確認する

従業員を雇う場合は、健康保険・厚生年金保険の加入要否を確認します。法人事業所では、役員だけの段階とは違う確認が必要になることがあります。

日本年金機構は、新規適用届や被保険者資格取得届などの案内を公開しています。従業員の労働時間、雇用形態、報酬によって判断が変わる場合があるため、年金事務所や社会保険労務士に確認します。

労働保険と雇用保険

従業員を雇うと、労災保険や雇用保険の手続きが関係します。役員だけの会社から従業員がいる会社になると、労務管理の範囲が広がります。

労働基準監督署、ハローワークへの手続きが関係する場面があります。労働時間、雇用期間、週の所定労働時間などで雇用保険の要否が変わるため、採用前に確認します。

給与計算を準備する

従業員を雇うと、毎月の給与計算、源泉所得税、社会保険料、住民税、年末調整が関係します。給与計算の仕組みを採用前に整えます。

給与ソフトを使うか、税理士や社労士へ依頼するかを決めます。給与支払事務所等の開設届出書や源泉所得税の納付も確認します。給与明細の発行や勤怠管理も準備します。

採用前チェック

初めての採用では、労働条件と届出をセットで考えます。採用日から逆算して準備します。

確認項目見るポイント
労働条件賃金、時間、休日、業務内容
契約書雇用形態、契約期間、更新条件
社会保険健康保険・厚生年金
労働保険労災保険、雇用保険
給与給与計算、源泉所得税、住民税